「イネイネ・日本」プロジェクト

昨日、東大弥生講堂でバイオマス利用のシンポジュームに参加しました。

バイオマス利用研究特論Ⅱ」と言う授業が院生向けに月に一度開講されているのですが、1月はこの(シンポジュームへの参加)=(授業出席)とのことで、行って参りました。

今回のテーマは、「バイオエタノールの持続性」というテーマで、午後1時半から6時まで途中休憩は10分間のみ、と言う濃いものでした。

5人の著名な研究者の発表の後、先生方によるパネルディスカッションが行われました。


私は1年間この授業を通してバイオマス利用の現状を勉強してきましたが、採算性の面ではどの取り組み例も大変厳しい状況だと言うことを目の当たりにしてきました。

*多収穫米によるバイオエタノール
間伐材の有効利用のためのバイオマスペレット
*カラマツ材によるバイオエタノールとバイオジーゼル燃料
バイオマスプラスチック
*家畜汚物からの堆肥生産、メタンガスプラント
*泥炭燃料化
*千葉県や茅野市バイオマスタウン構想
間伐材のナノカーボン化

実際に茅野市バイオマスタウン構想には夏の研修で現地にも行きました。

その中で分かってきたことは、日本のバイオマス利用は、環境共生や代替エネルギーの安全保障などの、国家的、社会的な価値との融合無くしては成り立たないとの考えでした。
今回のイネイネ・日本プロジェクトでもブラジルと日本のエタノール生産コストの圧倒的な差に驚きました。

しかし、講演の中で、島根県の和泉さんが発表された、小型のバイオエタノール発酵槽の開発事例は、今後の地方でのバイオマス利用の具体的な道具として有望ではないかと感じました。