今年の東大・五月祭事情

今年の五月祭は雨の二日間でした。
今年は東日本大震災の影響で、3月下旬に行われた学位授与式は規模縮小、入学式は中止となり、4月初めに行われるガイダンス終了後の新入生歓迎会も中止でした。
その時の情報では、五月祭も開催するのかどうか検討中との事でした。
その後、全国的な自粛ムードに各メディアで反論が相次いだ事もあり何とか五月祭は開催することになったようです。

我が農学部も、毎年恒例のイベントが中止にならずに学生達も喜んだ事でしょう。
私の通う木質材料学研究室では、五月祭のイベントとして、毎年3号館前の広場で木造のフォリーを制作してきました。
しかし、今年のお題はこれまでと大きく変わり「住宅用流通国産材を用いた教室サイズスパンの2階床システムの技術開発コンペ」となりました。(タイトルも長いです、稲山先生の強い想いがにじみ出ていますね)
昨年施行された公共建築物への木材利用の促進法を受け、学校建築に必須となっている7メートル以上の大スパンを木造で簡単に実現する事が望まれています。そこで、特別大きな材料を使わずに一般流通材を組み合わせて強い床面を作ろうと言う技術開発型イベントになったわけです。
簡単に言えば、耐力壁ジャパンカップの梁バージョンでしょうか。

スパンは7.28m、幅0.91m、高さ2m。(巨大なベンチのような形)
使える材料は国産針葉樹製材品(長さ4m、背300以下)、国産針葉樹合板、総材積1.2㎥以下で金物は一般市販品で重量4キロ以下。
評点は、(曲げ剛性点)/(材料費+加工費+施工費)で算出します。
曲げ剛性点は、(スパン7280㎜)/(中央たわみδ㎜)で計算します。
つまり、梁に載荷して、中央のたわみが少なければ曲げ剛性点は高くなります。しかし、コストが高ければ不利になります。材料費や加工費は細かな規定が有り、正確なリストを提出しなければなりません。これも耐力壁ジャパンカップと同じです。後は施工時間が短いと更に有利になりますね。
載荷は大人10人(680㎏)が梁にぶら下がり、等分布荷重を与えます。私の様な重い人はNGですね、きっと。
等分布にはならないでしょうから。

残念ながら、私は今年の五月祭に行くことができませんでした。なんと5月28日はギター教室の発表会が一年前から決まっていてたのです。(涙)
その日のブログはこれです。
http://d.hatena.ne.jp/aldy/20110530/1306731374


参加チームは学内、学外合わせて全部で8チームでした。
優勝したのは、「チームEXS」でした。

たわみの最小値は「チームたわみん」の2.89㎜、最大値は15㎜(チーム名は伏せます)でした。最大値でも15㎜ですから皆さんかなり工夫されたのだと思います。

写真は、今回記録係をされた村上さんから分けていただきました。(3枚です)
チームたわみん

チームヤマカワ

チームスズキ

それぞれおもしろいですね。私も参加したかった。
来年がどうなるのか気になります。


ちなみに、昨年の五月祭の時の様子です。
http://d.hatena.ne.jp/aldy/20100529/1275096799


ヤギモク 遠藤