耐力壁ジャパンカップ2011 その2

2日目の参加チームすべての組み立てが終了した後、くじ引きによりその日の対戦組み合わせを決めます。

くじ引きの結果は以下です。

1番目の対戦
  ハウスプラス住宅保証 HPW05 finale
  東工大 坂田研修室 格子再考(最高)
2番目の対戦
  静大・ヤギモクチーム 板壁2号
  東京都市大学 大橋研究室 初代ユキヒロ
3番目の対戦
  チーム匠 紬(つむぎ)
  ポラス建築技術訓練校 アロエリーナDX
4番目の対戦
  滋賀職能短大 ダイアゴナル
  秋田職能短大 ヴィクトリーバーゲン


まずはハウスプラス住宅保証(左)と東工大・坂田研(右)の戦いです。

結果は東工大の勝利でした。

ハウスプラスの足元がせん断破壊を起こして一気に耐力低下が起こりました。
ありほぞと格子のめり込みでねばった格子再考が逃げ切りました。


2番目は我がチームですが、これは後ほど紹介します。


次に3番目のチーム匠(左)とポラス建築技術訓練校(右)です。

結果はチーム匠の紬の勝ちでした。
チーム匠は昨年の覇者で、稲山先生+アキュラホーム+篠原商店の連合チームです。毎年素晴らしい壁を出してきますが、今年はシンプルな形状で、耐力的には昨年より下がるが、金物を使用せずに部材のめり込みと上下の部材間の摩擦力を最大限に生かした形状です。当然、緻密な計算と予備試験を経て今日の対戦を迎えているので非常に安定していますね。土台にはなんと「ウリン材」を使用しています。縦の貫は「シラカシ」です。材料にもこだわっています。
負けたポラス建築技術訓練校の壁は引張り側の斜材と柱の留め付けビスのへり空距離が小さく、中央の柱が割裂破壊しています。

これはちょっと設計に無理が有ったと思われます。

4番目は滋賀(左)と秋田(右)の職能短大同士の戦いです。

勝者は滋賀職能短大でした。
両方とも貫のめり込みと斜材の突っ張りを複合させた構造です。滋賀の方がめり込み部分の面積が大きく、形も単純で局部的な応力集中が起きにくい形ですね。


次回は我が「静大・ヤギモクチーム」の報告をします。

ヤギモク 遠藤