新潟地域型住宅協議会発足

先日の木材新聞に新潟での地域型住宅への取り組みの記事が載っていました。
そこには、川上から川下までが連携して地域の良さを生かした「ネイティブハウス」を提供していく、とありました。
地域材を使った、地域のための住宅造りを目指すこの試みは、今年度からスタートした「地域型住宅ブランド化事業」にも見られるように、各地の素材供給、製材、建築、設計などのそれぞれの仕事にたずさわる人たちが集まり、最近のトレンドとして脚光を浴びています。

実はその写真をみて驚きました。なんと私が通っている研究室の佐藤先輩でした。
先日の五月祭で茶筅をイメージした「サトウ茶筅」のデザインをした、博士課程の3年生です。
記事を読むと佐藤さんが22社からなるこの協議会の初代会長に就任した、との事でした。
記事では、新潟の気候風土に対応した省エネ対策を行うほか、安田瓦、加茂建具、三条金物などの住宅素材を活用し、農村型住宅やがんぎ、町屋などの地域特有の形状をデザインに取り入れた新潟らしい街並みづくりに取り組む様です。更に「地域型住宅ブランド事業」にも採択されることを目指していくと有りました。
同じ研究室の先輩で岐阜の金子建築の金子さんも、以前から地域材の活用を積極的に進めている先駆者の一人です。彼も今回の地域型ブランド事業には応募したと言っていました。
この様な地域の建築や文化を積極的に広めて行く活動はとても大切な事だと感じます。
ヤギモクでもこれまで2度「長期優良住宅の先導事業」に採択を受けましたが、これも静岡県の材料を地域の人たちと連携して活用し、静岡の街並みの育成に努めたいとの思いが有り、デザイン分野での社内チームを造ってデザインコントロールを行う事を明快に示しました。
この地域の特性を大切にする活動は、どこの地域でも重要度を増していると感じます。

かなり以前にブランド木材による住宅を割安で他県に届ける様な取り組みがなされましたが、県外へ出していく事よりも「地産地消」での活性化が多くの地域における活力の向上に繋がると思います。その意味でも、静岡県での更なる活動が進んで行くことを期待したいですね。

ヤギモク 遠藤