秘密兵器登場

木造住宅の耐震性能を強化するためには様々な強度試験が必要です。そのために実物大の耐力壁をたくさん試験して壊します。しかし耐力壁の面内せん断試験を実施する前に、合板と釘や合板と他の接合具、接合方法など、様々な要素レベルでの試験を行う必要が有ります。これを「要素試験」と呼びます。どの様な部材を組み合わせるのかなどの判断材料として基礎的なデータを取得するわけです。しかし、今回の要素試験の試験体は非常に細かく、製作に時間が掛かります。そこで今回秘密兵器が登場しました。


これはプロクソンというメーカーの小型電動丸鋸盤でサーキュラーソウです。これにルーペを乗せて0.1ミリ単位で加工します。GWで世の中が賑わっている最中に一人黙々と試験体の製作をしていました。(涙) 

やっと第一弾の試験体12体が完成です。これを工業技術研究所に持ち込み万能試験機でつぶすのです。製作は数日がかりですが壊すのは1時間も掛かりません。試験体の詳細は今後の特許申請の関係もあるのでブログでは明らかにはできませんが、おもしろい結果が出るものと期待しています。

しかし、この秘密兵器が先月の五月祭コンペの模型造りの時にあったら、きっと楽だっただろうにと思いますね。まだ暫く要素試験は続きますので、これからもこの秘密兵器のお世話になることと思います。先ほど工業技術研究所に電話したら明日の午後試験可能との事なので、さっそく壊してきます。楽しみです。。。