建築研究所見学 その3 様々な施設
ポルターガイストの次に見学したのは竜巻のシュミレーション装置でした。
これは1/100〜1/500スケールの建物の模型を使った、気流と建物の関係を調べる装置です。
ファンの直下には建物の模型が置かれます。
この模型には細いチューブがたくさん付いていて、これらの気圧を測定することで建物への負荷を調べる物です。
先日、この研究所のあるつくば市で、日本で初めてのFー4の竜巻が発生し、大きな被害が出ました。
渦を巻きながら発生する上昇気流の下側に周囲から猛烈な勢いで風が吹き込んで、地表にある建物に甚大な被害を与えます。
それらの現象の再現を目的とした装置ですね。
次に大型の試験機を見学しました。
これは島津製作所製の1000トンの圧縮試験機です。
他にも建研式と呼ばれる、鉛直と水平の両方の荷重を同時に掛けられる大型の試験機も有りました。
その脇には、ひっそりと小型の振動台が有りました。
以前はこれで地震波の再現をしたのでしょう。
これは構造物に水平力を加えるため、ジャッキなどを取り付けるための剛性の高い壁です。水平剛性を評価するには試験体より充分に剛性の高い反力壁が必要です。この壁が柔らかいと、直列に並んだ弾性バネの計算の際、試験体の剛性を抽出しにくくなってしまいます。
この建物は、昨年の東日本大震災の時に被災したとの事でした。見学したときにはすでに補修が終わった状態でしたが、分厚い土間床の一部にき裂の跡が残っていました。
見学終了後、秋葉原で坂本先生を囲んで少人数の懇親会をしました。
そこでは、参加した皆さんと大変有意義な情報交換が出来ました。
ヤギモク 遠藤