床勝ち面材耐力壁の試験 その3

静岡県農林技術研究所から先日おこなった床勝ち面材耐力壁の試験成績書が送られてきました。

これにより床勝ちの合板耐力壁の壁倍率の試験値が決まりました。

結果として、床勝ち真壁仕様が3.7倍、大壁の床勝ちエピオス仕様が4.8倍となりました。
この数値に低減率αを掛けて設計用壁倍率が決まります。
低減率の判断では乾湿繰り返しによる釘の側面抵抗試験と頭抜け試験が定番ですが、使用したのはラワン1級合板ですからこの分野での低減は無いと判断しました。そのため、木造軸組工法住宅の許容応力度設計法2008年版(新グレー本)に載っている0.95を採用しました。

つまり、
床勝ち真壁仕様は   3.7×0.95=3.51 → 3.5倍
床勝ちエピオス仕様は 4.8×0.95=4.56 → 4.5倍となりました。

これを確認審査機関に持ち込んで先週末承認をいただきました。

これにより、ヤギモクでは9㎜合板耐力壁床勝ち仕様が使える用になりました。
あくまでも使用可能なのは性能評価の分野に限りますが、ヤギモクでは耐震性を高めた住宅を販売しているため、必要な部位に自由自在に耐力壁が使えることは大変メリットが大きいのです。新グレー本では許容応力度計算において床、壁とも7倍まで使用可能となっているため、他の耐力壁と組み合わせがやりやすい床勝ち面材耐力壁は都合が良いのです。

今回の試験に協力してくれた、実施計画課の大原課長、購買課の前島課長、浜松支店工務の浦チーフ、吉田君、営業の中野君、井口君には感謝です。
皆さんのおかげでヤギモクの構造計算が大変やりやすくなりました。

ヤギモク 遠藤